とうとう僕もおじさんを楽しめる年齢になってきた。
もう少し若かったら今回取り上げるスイッチインタビューは見れなかっただろう。
この番組は異なる分野で活躍する達人たちがお互いにインタビューをしあう番組。
芸術家横尾忠則とマラソンランナー瀬古利彦がやっていた。
不躾でがさつなおじさんである瀬古と82才おじいさんの芸術家横尾が対談をするのだが、見てるがわとしては怖い。
瀬古さんが変なこと言って横尾さんをキレさせないかなと心配になってしまう。
瀬古さんがまあ失礼なことを平気で言う。例えば、横尾の絵を見ながら、これは絵の具を投げつけただけみたいな、僕でもできるじゃないですか、僕がやるとあれだけど、先生がやると芸術だと言った。
他にも横尾さんの思い出のスターからの返信の手紙を今はなくしてしまったって話に、もったいない売れますよとがさつ極まりない事を言っている。
ただ同時に瀬古さんは懐にはいるような褒め方もする。
すごいピーキーなハンドリングで世渡りをしてるなと思う。
いいね先生ね好きになっちゃったなんて言う。
スポーツ選手のリタイア後の人生でけっこうハードモードだと思うのだ。すごすぎる過去の栄光があってでもそれだけで食べていけるわけではないからなんとかするしかない。
そこでおじさん相手の政治的な権利商売をやってきて身に付けた世渡り術が誉めることなのだろう。
スイッチインタビューの面白いところって面白い学び、気づきを教えてくれることだと思う。しかしながらそれが得られる成功率は低い。見ても大概退屈だなで終わる。
素人のおじさんがぱっと出会ってそんな面白い話ができるわけないから当然と言えば当然である。
今回は横尾さんが引退の話で82才には82才でしか描けないものがある、70代ではできなかったことがと話していた。
おじいさん枠ではない年齢の自分からするとおじいさんなんてみんな一緒だひとくくりにしてしまうがなってみると、違うのだろう。
自分が年齢によってより大人になっておじさんの面白さを感じられるようになったこと。ただテレビを通しての距離でないとまだきついが、年齢によってその時にしか感じられないできないことはあるのだ。